和装をデザインする時に考える事
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和装プロデューサー、山本丈之。
幼少期より家業の悉皆業を通じ、日本古美術文化に触れ、その美的感覚を磨く。
2004年より本格的にプロデューサーとしてのキャリアを構築し始め、2010年に『株式会社一声』を設立、和装デザイナーズブランド『想創蒼』のプロデュースを開始する。
国内外に『和装の魅力』『和装の技術』を発信すべく、積極的なアプローチで意欲的に展開中。
和装のデザインをすること、これは私のライフワークです。
私は生家が和装に携わる仕事をしていました。
なので40年間、和装に触れ続けている事になります。
今回はそんな私の和装デザインの活動のお話をさせていただきたいと思います。
- 和装をデザインするものとしての使命
- 変わりゆく和装のシーン
- もっと気軽に
和装をデザインする時に考える事
![和装をデザインする時に考える事](https://1say-coltd.biz/wp-content/uploads/2020/09/名称未設定のデザイン-4-1.jpg)
冒頭でもお話ししましたが、私の生家は和装に携わる、具体的にいうと『悉皆業』を営む家でした。
悉皆とは和装の技術全般をまとめる職人の仕事のことです。
和装を作り上げるのは、様々な工程が必要となります。
数多くの職人が分業にて、一つの作品を作り上げるのです。
そしてその職人の技術をまとめて、指揮を取るのが悉皆という仕事なのです。
その技術と人脈を受け継いで
私が和装の道に進んだのも、そうした制作の過程をずっと見てきたことがきっかけとなっています。
と同時に受け継いだのが、やはり和装を創るに欠かすことのできない『人(職人)』の存在です。
その人脈があるからこそ、制作に専念できている現実があるのです。
職人の技術は一朝一夕で身につくものではありません。
特に和装の場合は、長年かけて培った技術がそこに結集しています。
それらを受け継ぐことができたのも、私の強みとなっているのです。
進化する和装
伝統に守られた和装ではありますが、その礎をもとに進化をしていかなければなりません。
それが、私が和装をデザインする時に一番重きを置いているところになります。
実は和装が完全に今の形になったのは、そんなに古いことではありません。
和装はその時々や社会情勢に合わせて進化しているものなのです。
今も人々の生活様式は変化の一途を辿っています。
それに合わせて、和装も変化していかなければならないのです。
それが私の使命なのです。
変わりゆく和装のシーンを見据えて
![変わりゆく和装のシーンを見据えて](https://1say-coltd.biz/wp-content/uploads/2020/09/20.jpg)
和装のシーンの大きな変化としては、『カジュアル化』です。
一昔前まで、和装といえば『フォーマルシーン』に合わせたものでした。
これがなくなったわけではないのですが、今は『普段に気軽に和装を楽しみたい』と思う人が圧倒的に増えてきています。
『持つものから着るもの』へ和装は進化(ある意味戻っている)しているのです。
着装シーンを考えて
そして和装を着るシーンも同様に変化しています。
『和』から『洋』への場面の変化です。
私が全国を回りながら感じることですが、今『都会で和装をする』人の姿が急増しています。
つまり駅で和装姿をよく見かけるのです。
この人達は都会のビルの間を、和装姿で颯爽と歩いています。
そうして普通にお買い物を楽しんだり、お友達とのランチを楽しんだりしています。
このような着装シーンに合わせて、和装をデザインするのが私の仕事です。
伝統技術を応用してそのような作品を作り上げます。
日本人は体型も変化している
現場でお客様に提案している時に感じることの一つに、日本人の体型の変化があります。
明らかに大きく変化しています。
なので、和装も昔と比べて見え方が変わってきているのです。
この微妙な変化は現場に出ないとわかりません。
そしてこの変化に合わせて、和装のデザインの仕方も変えて行っているのです。
もっと気軽な和装の提案
![もっと気軽な和装の提案](https://1say-coltd.biz/wp-content/uploads/2020/09/名称未設定のデザイン-15.jpg)
和装には多くのルールが存在します。
特に和装を販売するものは、このルールを徹底的に覚えさせられます。
それが『セールストーク』となるからです。
確かに知識として『ルール』を知ることは大切ですが、それに縛られてしまうのも良くはありません。
和装の自由を追い求めて
和装はもっと自由に楽しめばいいのです。
なぜならファッションだからです。
『和装のルールを知っている人』はいわゆる和装のプロであって、その人の数は少数派なのです。
少し乱暴な言い方になりますが、その少数のプロのルールに合わせる必要はないのです。
その追求がファッションですし、自分の個性につながります。
個性はルールを守るだけでは表現できません。
そして個性的な和装は、皆の『憧れの存在』になることができるのです。
それが和装の楽しみ方だと思いませんか?
和装のデザインの極意
自由を求めるために大事なことは『挑戦』です。
私は、その2文字を大切にしながら和装をプロデュースし、デザインを考えます。
なので『個性的な作品』を作り上げてしまうことが多々あります。
それは全ての人に支持されるものではないのかも知れません。
それでも『らしさ』を貫くことが、和装のデザインの極意と考えて挑戦し続けているのです。
和装プロデューサー
デザイナーズブランド『想創蒼』代表 山本丈之
イベント情報
2020年10月は島根県と九州にてオリジナルブランド『想創蒼』の展示会を開催中!10月23日~27日は熊本県熊本市にお世話になります! このイベントは終了しました。
詳しい情報を知りたい方はコメント下さい!
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