和装に使われる布の種類【2選】

和装プロデューサー、山本丈之。
幼少期より家業の悉皆業を通じ、日本古美術文化に触れ、その美的感覚を磨く。
2004年より本格的にプロデューサーとしてのキャリアを構築し始め、2010年に『株式会社一声』を設立、和装デザイナーズブランド『想創蒼』のプロデュースを開始する。
国内外に『和装の魅力』『和装の技術』を発信すべく、積極的なアプローチで意欲的に展開中。

大体の衣類はそうですが、着るものは『布』からできています。
和装も色々な布からできています。

今回はそんな和装に使われる布の中でも代表的な素材の話をしていきます。

  • 和装の王様『絹』
  • 気軽な和装の新定番『ポリエステル』

和装に使われる布の種類【絹】

和装に使われる布の種類【絹】

和装の素材の中でも王道といえば『絹』になります。
その独特の光沢と滑らかな肌触りは、全世界の憧れの素材です。

ありとあらゆる和装に絹糸が使われて、そこに色んな職人が技法を駆使しています。
高級品の代名詞ともされる絹ですが、やはりいまだに人気が高く衰えることを知りません。

利点と欠点

絹の利点はその素材感もありますが、軽くて丈夫な事です。
そして風通しがよく、保温性もある不思議な絹は、着心地もバッチリといえます。

欠点としては、保管のしにくさがあります。
動物性の天然繊維である絹は、自宅でも洗濯は困難ですし変色・黄変がしやすい傾向にあります。

その保管の難しさと高級さが『絹のブランド力』を上げているとも言えるのです。

現代の絹

私のブランドもこの素材でできているものが多数を占めます。
やはりお客様からの指示度も抜群なのです。

弱点も多い絹ですが最近は技術が進み、絹もどんどん使いやすくなってきています。

大きな進化は、絹が洗えるようになってきているところです。
絹の洗濯のしにくさは、水に弱いという性質なのですが、最近では撥水の技術が格段に上がり、水に通せる絹が多く出てきているのです。

こういった進化はこれから、止まることを知りません。

最高の風合いの和装の絹を、もっと気軽に味わえる日は近いのです。

和装に使われる布の種類【ポリエステル】

和装に使われる布の種類【ポリエステル】

最近の和装で飛躍的にその数を増やしているのが『ポリエステル』です。
化学繊維であるポリエステルは、絹の弱点を全てカバーする存在です。

この素材も技術の発展とともにより使いやすいものとなってきています。

利点と欠点

ポリエステルの最大の利点は、とにかく丈夫ということです。
これは生地質が丈夫というのに留まらす、『縮みが起きにくい』『変色しにくい』『虫に食べられない』など、絹の弱点の部分を強みとしています。

そして最大の利点は『安価』というところです。

逆にポリエステルの欠点は『静電気が起きやすい』というところです。
特に和装の場合は、全体がポリエステルになることもあり、季節によっては非常に強い静電気が発生します。

それが元で、裾の捌きが悪くなることもあります。

和装とポリエステル

いわゆる『洗える着物』として、ポリエステルは今の和装業界を席巻しています。

これによって、和装を始める敷居は非常に低くなりました。
和装を楽しむ人が減り続けていた業界の救世主となったわけです。
そして『ポリエステルの和装』は今後も大きく進化していくはずです。

愛用する人が増えてくるにつれ、ポリエステルの和装はそのレベルを上げています。
一昔前までは、ド派手なものが多かったですが、最近は様々な年代の方が着用できるようなハイセンスのものが増えてきています。
素材感もより絹に近いような着心地のものに変化していっているのです。

この流れは、もっと進んでいきます。
そして和装はもっと気軽に、そしておしゃれに楽しめるようになっていくのです。

最後に

私のような『和装のブランド』を持つものにとって、ポリエステルの台頭は脅威なのではないか?
よくそういう風に聞かれたりもします。

答えは『NO‼︎』です。

和装が身近になることは、非常に歓迎すべき点と捉えています。
和装の業界は今まさに、全体で力を合わせて変わりゆく時代に対応していかなければなりません。

その中で『素材』の革命は必然的な出来事ですし、我々もそれに対応できるように進化していく決意となるのです。

和装プロデューサー
デザイナーズブランド『想創蒼』代表 山本丈之

イベント情報

2020年10月は島根県と九州にてオリジナルブランド『想創蒼』の展示会を開催中!
10月23日~27日は熊本県熊本市にお世話になります! 
このイベントは終了しました。
詳しい情報を知りたい方はコメント下さい!

最新の展示会情報はコチラをご覧ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です