和装スタイルでのマスク【3点で提案】
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和装プロデューサー、山本丈之。
幼少期より家業の悉皆業を通じ、日本古美術文化に触れ、その美的感覚を磨く。
2004年より本格的にプロデューサーとしてのキャリアを構築し始め、2010年に『株式会社一声』を設立、和装デザイナーズブランド『想創蒼』のプロデュースを開始する。
国内外に『和装の魅力』『和装の技術』を発信すべく、積極的なアプローチで意欲的に展開中。
2020年、新型ウイルスが猛威を奮っています。
その影響で、我々の生活は随分変更を強いられました。
新型ウイルスで変化した生活様式の中でも、大きなものといえば『マスク』の着用です。
これまで冬の一定期間しか基本的に登場しなかったマスクですが、今はどんな時にも『マスク』を手放すことができません。
当然このことは和装のスタイルにも影響を及ぼしています。
これまで和装においてのマスクの着用はほとんどありませんでしたが、今はそれを言っている状況ではないのです。
さらに新型ウイルスが終息したその後も、マスクを着用する文化は以前と比べて定着すると感じています。
この記事では和装スタイルにおけるマスクの着用を、以下の3点で提案しようと思います。
- マスクをコーディネートアイテムとして考える
- 和柄マスクのススメ
- 自分の着物の残布はありますか?
新しい和装スタイルの提案となれば嬉しく思っています。
和装スタイルでのマスク【マスクもコーディネートアイテム】
まず最初に言いたいことは、和装とは総合美だということです。
なのでマスクも『コーディネートのアイテム』として捉えることを前提としてください。
和装をする時、それはあなたにとって特別な時と言えるでしょう。
そんな特別な時の『コーディネート』に隙があっては、絶対にいけないんです。
コーディネートの基本
マスクもコーディネートと言うと、もしかしたらマスク選びがストレスになるかもしれません。
ここではそのコーディネートの基本をお話します。
コーディネートの基本は『色』を合わせることです。
着姿の中で使われている色を一つ取って、マスクの色を決めるというのが、簡単かつ間違いない合わせ方です。
そして『テイスト』を揃えることです。
モダン柄の着物にはモダンに、古典柄の着物には古典調に、という具合にです。
これは合わせておかないと違和感を感じる和装スタイルになるので注意が必要です。
このコーディネートを楽しみの一つとして取り組んでもらえると、和装スタイルにその人らしさが出ると信じています。
是非、自分に合うコーディネートを見つけてみてください。
和装スタイルでのマスク【和柄マスクのススメ】
先ほど『テイスト』を揃えるという話しましたが、『和柄のマスク』もたくさん存在しているのが現実です。
マスク選びも、和装のコーディネート選びと同様に『楽しさ』を持って取り組んでもらいたいものです。
その上で次の提案をさせていただきます。
和柄のマスクを自ら製作する
和柄のマスクは最近人気です。
種類も豊富になってきています。
こういう既製のマスクを利用するのもいいですが、真の和装を極めるというのならマスクも『誂え』で作るのもいいのではないでしょうか?
和の風呂敷であるとか端切れを利用して、自分のオリジナルのマスクを作ってみるのです。
これこそ『トータルコーディネート』と呼ぶにふさわしいですよね。
自分で製作するというのは、愛着という側面もありますが、自分の『和装スタイル』の自信にもなるものです。
その自信が『和装スタイル』のレベルアップにつながる近道なのです。
是非、チャレンジしてみてください。
和装スタイルでのマスク【究極の和装スタイルとは】
自身の和装に合う『マスク』を自分で作る提案をしました。
これの究極系を最後に提案します。
それは、自身の『着物(素材によっては帯でも)』の残布でマスクを作るというものです。
自分だけのマスク
着物を誂えで作ると、『残布(あまってしまう布)』が出るものです。
補足
着物の反物は約13メートルの長さがあります。
それを8部構成に裁断し一つの着物を作ります。
その時に使わない部分の布があります。
その布で、マスクを作るのです。
これ以上にコーディネートの間違いのない『マスク』はありません。
色柄テイストともに完璧と言って過言ありません。
さらにそのコーディネートは和装の場面では『話題』となるでしょう。
そんな『和』の話題で花が咲くのも『和装の楽しみ』と言えます。
どうせ『和装』を楽しむのであれば、そこまでの究極を目指してもらいたいものです。
きっと、さらに和装をする自信にもつながり、レベルアップになるでしょう。
和装ではこの姿勢を忘れずに
今回はマスクの話での提案ですが、これはマスクに限ったことではありません。
和装におけるコーディネートの可能性は無限です。
マスク以外のコーディネートでも、自分らしさの追求に手を緩めてはいけないのです。
その事を最後に提案して、締めくくりとさせていただきます。
和装プロデューサー
デザイナーズブランド『想創蒼』代表 山本丈之
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