和装での結婚式への参列
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和装プロデューサー、山本丈之。
2010年に『株式会社一声』を設立し、和装デザイナーズブランド『想創蒼』のプロデュースを開始。
国内外に『和装の魅力』『和装の技術』を発信すべく、積極的なアプローチで意欲的に展開中。
『和装で結婚式に参列したい』と思う人が多くいます。
事実、結婚式に和装で参列すると、結婚する御両人にもそのご家族にも非常に喜ばれます。
ただ『結婚式での和装』の感覚は、昔と今とでは随分変わっています。
この記事では『和装での結婚式への参列』ということで、次の3点の話と提案をさせていただきます。
- 伝統を重んじた和装での結婚式への参列
- 変わる和装での結婚式への参列スタイル
- もっと自由な和装スタイルで結婚式へ
『和装の魅力』を広げる為に、発信してまいります。
和装での結婚式への参列【伝統を重んじる】
まずは伝統を重んじた結婚式への参列スタイルです。
特に、ご両親をはじめとしたご家族にはこのスタイルが一般的です。
ご家族の和装には想いがある
その中でも、結婚式でのお母様の和装にはドラマがあります。
お母様の和装は『留袖』の着用が定番で、その装いは豪華で格調の高く二人の門出を祝うものとなります。
『留袖』は女性の和装の中では最上格になります。
迎える側のお母様も、送り出す側のお母様も、最上級の格とその覚悟を持って結婚式に臨まれているんです。
そこにはやはり、『母の想い』が凝縮されていると私は感じています。
ただ留袖の需要は年々下がってきているのも事実です。
留袖は結婚式以外での出番はほとんどなく、レンタル等での着用も多いからです。
でもやはりこの伝統は、結婚式というセレモニーを彩るものなのです。
伝統にはやはりその歴史の重みを感じるものなのです。
ご家族以外の参列者の伝統的和装
新郎新婦のご友人やご同僚の方が結婚式へ参列するための和装としては、『訪問着』や『付下』などが一般的です。
和装には『謙譲』という意味合いが含まれています。
一生に一回の晴れの席をお祝いするのに、和装以上の最適な装いはありません。
そして和装には、間違いのないようにそれぞれにTPOも用意されています。
伝統的な装いは、そのシーンで安心感を生み出しているとも言えます。
さらには、和装で結婚式に参列するとやはり場面が華やかになります。
この雅な演出も日本の伝統であると感じています。
和装での結婚式への参列【変わるスタイル】
伝統的な和装のスタイルを話してきましたが、その変化はとどまることを知りません。
変わりゆく『和装での結婚式の参列』を話します。
結婚式という場面の変化
結婚式が行われる場面は多様化しています。
チャペルやホテルによる結婚式は今や定番ですし、最近はパーティー形式の結婚式もあります。
そしてこれからもっと結婚式は色々な形が生み出されるはずです。
当然、そうなると参列する側の装いも多様化するのは必然です。
これは和装でも、同じことが言えます。
これからの和装はその変化の流れをとらえなくてはいけません。
そしてこれは結婚式という場面だけには留まらない話でもあります。
和装の色柄の変化
変わる結婚式の場面に対して、和装の色と柄も変化をしています。
和装といえば上品な色柄が多かったですが、ドレッシーな色を使う和装も多くなっていますし、モダン柄を選ぶ人も多いです。
これからの和装は個性が求められます。
そのシーンにあった装いは『誰かの憧れ』にもなります。
そんなお客様のニーズに合わせて、和装のイメージも変わってきました。
そしてこれからはもっと大きな変化になっていくと確信しています。
その変化の波をとらえ、その先を見据えるのが私の役割でもあるんです。
和装での結婚式への参列【もっと自由に】
これからの『和装での結婚式への参列スタイル』はもっと自由に、そして個性を重視したものになっていきます。
それが和装の楽しみ方でもあります。
最後に今後の和装シーンを予想した、私の提案をさせていただきます。
フォーマルにとらわれない和装の自由さ
まずは、和装の種類を明確に分けるラインが曖昧になっていくということです。
この和装ではココ、この装いではココ、というTPOが意識とともに薄くなってきています。
そして結婚式という『フォーマルとされている和装の場面』にも、カジュアルの装いが参入してきます。
実際、結婚式に『小紋』という本来は普段着である和装のスタイルで参列する人も出てきています。
もっというなれば、『留袖』を着用しないお母様もいらっしゃいます。
ルールだけとらわれずに、自分の個性を打ち出して和装を考える人が増えてきているんです。
当然、この提案は本来の和装のスタイルを否定するものではありません。
伝統の延長線上に自由な和装の楽しみ方がありますし、装いがどうあれ結婚式で『お祝いをする』という想いに変化はないんです。
これからの和装を選び方の提案
これをふまえて、これからの『和装の選び方』は『個性と自由』であると提案させていただきます。
それは『自分の為』でも『誰かの為』でも関わりなく、『どういう装いをしたいのか』という自分の想いを和装に反映させていただきたいと思っています。
それが本当の和装の楽しみ方であり、相手への謙譲の心にもなると信じています。
自分を信じて、和装を極めてみてください。
和装プロデューサー
オーガナイザー 山本丈之
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